急に動悸や息切れ、胸苦しさを起こしたり、時には意識を失ったり突然死を起こすこともある不整脈に対して、現在ではカテーテルという細い管を使って局所麻酔で治療できる場合がとても増えています。不整脈に対してカテーテルで治療を行うことは一般にカテーテルアブレーションと呼ばれています。実際にカテーテルアブレーションでは、不整脈の原因をなっている場所にカテーテル進め、高周波を流して原因部位を壊死させて不整脈が二度と出現しないようにします。カテーテルアブレーションでしっかり治療ができれば、以後その不整脈の発作で困ることが無くなるため、とても有用な治療法です。 当院でカテーテルアブレーションを行う場合、通常は局所麻酔と共に鎮静剤や鎮痛剤を併用して検査中の痛みやつらさをできる限り無くすようにしています。ですから検査に伴う痛みなどが怖いためにカテーテルアブレーションを受けることを迷われている方はそれ程心配されることはありません。またこの点については疑問なとあれば検査前にもよく相談させていただきます。さらに患者様の年齢や状態を考慮して全身麻酔で行うこともあります。全身麻酔で行った場合にはカテーテルアブレーション中の痛みやつらさ、怖さは全く感じません。 検査時間については2~6時間程で、その不整脈の種類によって様々です。生死に影響を及ぼすような危険な不整脈の場合等の治療では長い検査時間となりますが、先に述べたように局所麻酔と鎮静剤や鎮痛剤を使用するので、患者様ご本人はそれ程検査が長くてしんどいと感じることはあまりありません。 入院期間は、一般には数日から一週間程です。ただしその不整脈の種類によって様々ですので、入院期間については外来にて担当医と相談して下さい。 カテーテルアブレーションの利点としては、しっかり治療ができれば以後その不整脈発作で困らなくなる、あるいはその不整脈の種類によっては突然死を予防することができる場合さえあります。カテーテルアブレーションの短所としては、入院が必要であることと、やはり頻度は低いものの合併症の可能性があります。 当院は大学病院ということもあり、主に中四国内の病院からそして近畿地方からも難治性あるいは再発性の重症不整脈をもつ患者様の紹介を多く受け、カテーテルアブレーション治療を行なっております。難しい不整脈をもたれた患者様が多いこともあり、週に三日、そして一日に最大お二人(午前に一人、午後に一人)のみアブレーション治療を行なっています。難治性不整脈の治療に非常に有用なCARTO systemおよびEnsite systemという特殊な三次元マッピング装置を常備し、また検査時には必ず不整脈を専門とする医師が同時に3人から5人ほど携わることにより難治性不整脈の治療成績を良好なものにしています。不整脈に対するカテーテルアブレーション治療に関しては国内でもトップクラスの高度な治療技術を有していると考えています。 患者様一人一人で不整脈の種類や症状、既に持たれている他の病気、年齢、経済的および社会的背景等は様々ですので、必要な検査時間や入院日数、カテーテルアブレーションの利点や欠点について、そしてカテーテルアブレーションを本当に行なった方が良いのか、あるいは薬の治療の方が実は良いのか等も含めてまずは外来で十分に相談させていただければと思います。まずは気軽に外来にてご相談ください。